« 48-チュチュの話。 | トップページ | Merry Christmas! »

2010年12月24日 (金)

49-空の種族のこれから。

「トビー、おれはケルカーチームのみんなにあてて手紙を書くから、父さんや母さんにはお前が代表して書いてよ」
「いいよ。チームのみんなにならおれたち二人の名前で書いてくれよな」
「もちろんさ」

「だけど、なんだかんだ言って、結局1限目は予定通り社会科の授業だったね」
「ホント。カケローニ先生らしいわね」
「あれって計画的だったのかな?」
「ポンゴはどう思う?」
「成り行きじゃないかな?ねえコンラッド」
「多分ね。君が質問したんで話がそっちへ行っちゃった、てのが正解じゃない?」
「だよね」
「臨機応変、てのがカケローニ先生のお得意だから」

そのカケローニ先生は操舵室で、船長や航海士と何か話し合っています。

49 「心配にはおよびませんよ、カケローニ先生。
先ほど郵便協会の集配員が、コリマへ向けて飛ぶ途中にちょっとここに寄ってくれてね。
午後から別の集配員がここに来ると言ってましたから」
「それを聞いて安心しましたピット船長」
「午後に来るのは自分のよく知ってる集配員です。
カケローニ先生なみにフットワーク・・・・いや、ウイングワークのいいやつですよ」
「ワタリノフさんの知り合いなら心強いですな」

「自分たちも、これからの飛行船時代に備えていろいろ研究中です。
これまでの、船だけの時代のようにはいかんでしょうね」
「と言いますと?」
「もともと現在の世界郵便は、自分たち空の種族が自らのつばさだけで“運び”をやってたでしょう」
「そうですね」
「だけどこのまま飛行船時代に入ると、陸の種族だけでも海を越えた“運び”ができるようになる。
しかも一度に大量の。
するとどうなります?」
「そうか、これまで従事していた集配員が必要でなくなってしまう・・・」
「それです。
いまそのことが、自分たち空の種族のあいだで大きな話題になりつつあります」

|

« 48-チュチュの話。 | トップページ | Merry Christmas! »

A. 連載童話」カテゴリの記事

コメント

こんばんは

今回のお話は、人の仕事を機械が奪っていくという深刻な問題ですね。
でも、集配員が飛んで届けてくれることに喜びを感じている人もいると思うので私は必要だと思います。前回はチュチュからのお返事が凄く嬉しかったです。
ありがとうございました。。☆

投稿: ナカムラ | 2010年12月24日 (金) 18時05分

ナカムラさんへ。

効率だけを追求するとどうなるのか?
どこかの星の人たちもきっと大きなツケを支払っているに違いありません。
ナカムラさんの声を世界郵便協会にお伝えしておきます。

チュチュも大喜びだったようで、就寝前のレッスンにいつになく熱が入っていていたとのことです。(ミム)

投稿: ミム | 2010年12月24日 (金) 18時47分

人の心がどんどん捨てられていくことはとても悲しいことです。
自然な心ある生活の中で生きていくことは
もう、遠い夢なのかもしれません。

チュチュ達の世界は大丈夫なのでしょうか?私の声がどうか世界郵便協会に届きますように・・・。
お返事ありがとうございました。

投稿: ナカムラ | 2010年12月24日 (金) 20時29分

>自然な心ある生活の中で生きていくことは
>もう、遠い夢なのかもしれません。

そんなことはありませんよ。
すくなくとも、そうではないと信じて生きてまいりましょう。(ミム)

投稿: ミム | 2010年12月25日 (土) 00時17分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 49-空の種族のこれから。:

« 48-チュチュの話。 | トップページ | Merry Christmas! »