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2010年12月 6日 (月)

41-操舵室。

飛行船オデッセイはペンギンの形をしています。
そして操舵室はペンギンの頭の部分にあります。
胴体部分にあるキャビンや動力室などとくらべるととても狭く、全員が入るとほとんど身動きがとれません。
二人分以上場所をとるカケローニ先生はまさに肩身が狭く、縮こまりながらチュチュを自分の肩に乗せています。

「すまんなぁ。しばらくがまんしてくれ。
一応副航海士としては立ち会っておきたいからな」

操舵席はペンギンの目玉の部分、左右それぞれにあって、右側に船長がすわり、左側に一等航海士が座ることになっていますが、一等航海士の姿がありません。

「あまりにもきゅうくつなので逃げ出したかな?
というのは冗談で、そこで気流の確認をしているよ」
と、ピット船長が操舵室の天井を指差しました。

4100 操舵室中央の床から延びたパイプのようなものの上にイスが付いていて、そこに誰かが座っています。
天井のハッチが跳ね上げられ、そこから飛行船の外に顔を出しているのが一等航海士のようです。

「ワタリノフ君、状況は?」
「高度1000エダット、乾いた南よりの風、風速第3レベル。
現在、マホロバニカ東海岸の南端、サクラ岬上空を時速120ミキロで航行中。
これより本土上空を離れ、外洋上空に向かいます」

「うむ、予定通りだ。
そろそろこちらに戻ってくれたまえ。
小さなクルーたちがお待ちかねだ」

さっきまでにこやかにこどもたちに応対していた船長がまじめな顔になり、てきぱきととしたやり取りをしているのを見て、みんなは少し気持ちがひきしまりました。

床から延びたパイプのようなものがイスごと下に下りてくるのかと思ったら、天井のハッチをしめた一等航海士が突然イスから飛び出しました。
狭い操舵室の中を器用に舞い、そして一瞬で左側の操舵席に座ってしまいました。
みんなは――――カケローニ先生も含め、目を丸くしています。

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A. 連載童話」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。ナカムラと申します。
童話を読み続けていますが、動物達は
実際にいたらどれくらいの大きさですか??教えて下さい☆
あ、三浦さんに10年前くらいに貰った
サイン大切にしてます^^
もちの絵です。覚えてますか~
またコメントしますね!

投稿: ナカムラ | 2010年12月 8日 (水) 13時48分

ナカムラさんへ。
この度はコメントありがとうございます。
熱心に童話(らしきもの、ですが・・・)を読んでくださり、本当に感激しています。
ありがとうございます。

もちの・・絵?
す、すみません。
どんな絵だったのでしょう・・・・。

登場人物(あの星では彼らが人なので)はわたしたちとほぼ同じくらいと思って作っています。
でも二足歩行で生活するようになってネズミたちも、地球のネズミよりは少し大きく進化したいるようです。

この先も新しい仲間が登場してくれますので、今後とも応援よろしくお願いいたします。

投稿: ミム | 2010年12月 8日 (水) 18時06分

わ~い返事ありがとうございます!

10年くらい前にキャラクターのイラストコンテストで三浦さんが審査員をしていて、
その時に私が金網に膨らんだもちがのっていて口笛吹いてるイラストで入選したんですよ。凄い下手なイラストで、三浦さんに
「運が良かったね~」と言われたのを覚えています。その時に握手してサインしてもらいました^^
覚えているわけないですよねぇ。すみません。 

登場人物達はわたしたちと同じくらいの大きさなんですね!どれくらいのサイズなのか気になってました。これからも素敵な童話を書いてください☆

投稿: ナカムラ | 2010年12月 8日 (水) 18時55分

ナカムラさんへ。

創作キャラコンの!
あ~懐かしいです。
でもそんな失礼なことを申しましたか。
お許しください。(ミム)

投稿: ミム | 2010年12月 8日 (水) 22時49分

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