自然素材の仕事-4。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
「では、それぞれ手荷物を自分たちの部屋に置いたら、部屋の前の通路に集合だ。
われわれの部屋は2階部にあるので、その階段をあがって行動開始!」
カケローニ先生はてきぱきと号令をかけます。
「航海士はまだ奮闘中なので、先に動力室を案内しよう」
操舵室からもどった船長が言いました。
動力に関する重要な役割について質問したトビーはとても嬉しそうです。
動力室はもう一つ上の階、3階部にあるので、船長の誘導で階段を上がりました。
「このとびらの向こうが動力室だ。
この飛行船の心臓部であると同時に、頭脳とも呼べる大変重要な役割をになっている。
これから先はケミストン機関長におまかせしよう。
わたしは操舵室のようすを見てくるので、あとは機関長の指示にしたがうように」
そう言い残し、船長はさらに上への階段を上がっていきました。
「このとびらを開けるとまず小さな部屋があってそこにもう一つとびらがあるの。
つまり二重とびらってことね」
「とても厳重なんですね」
とコロンが言いましたが、ほかのみんなもそう感じています。
「ナンか秘密の部屋って感じだよな」
「ええ、大変な“秘密”よ。
でも二重とびらにしているのはほかの理由からよ」
こどもたちの好奇心はますます高まります。
「入る前にみんなこれをつけにゃならんぞ」
みんなが振り向くとヒーゲル先生が、いつの間にか手に何やらマスクのようなものをたくさんかかえて立っていました。
「使い方はこうじゃ」
そう言ってマスクのようなものを一つ手に取り、鼻や口をおおいました。
「簡単じゃろ」
声がこもって聞こえます。
「何ですかそれは?」
「どうしてそんなものをつけるの?」
「これは一種の呼吸器じゃな。
酸素マスク、とも言うがな。
理由は動力室の中で説明するが、まずはみんなサイズの合うものを選んでつけることじゃ」
トビーやハーネルは嬉しそうにつけ始めましたが、コロンやチュチュは好奇心を通りこして、なんだか怖くなってきました。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
「いまわたしたちがいるこのキャビンは、明日からはみんなの教室になるので授業が始まったらまずここに集合すること」
と、カケローニ先生がこどもたちに伝えました。
「ところで、君たちはオデッセイの乗客であると同時に、実はクルー(乗組員)としての役割もあるんだ」
と、カケローニ先生はこどもたちを見渡しました。
「えっ、ぼくたちが乗組員?」
「つまりわたしも君たちも、船の上では乗組員としての仕事もせにゃいかん、というわけだな」
「やったーっ!
先生、ぼくたちも飛行船を動かせるんですね」
意外な説明にこどもたちは驚きましたが、みんな目をきらきらさせています。
「広い意味ではそうだな。
正確には、動かすための手伝いをしながら、知識と技術を学ぶんだ。
普通の勉強だけじゃなく、大人たちと仕事をしながら、生きるための知恵を身につける。
入学式のときに校長先生がおっしゃていたことをもう一度思い出してほしい。
この学校でいちばん大事にしていることだからな」
「みんな嫌がるかと思ったけど、好奇心のかたまりですな」
船長のほうが、こどもたちの反応に驚いているようすでした。
「さて、いまから船長にオデッセイの中を案内してもらえるぞ」
カケローニ先生がふたたびこどもたちに声をかけました。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
こどもたちのどよめきの中、カケローニ先生がいつものようにかけだしてきました。
「びっくりした?」
コホンとせきばらいをして、
「わたしが副航海士のスタコラット・カケローニです」
「わざわざ名のらなくてもわかってるってば」
ハーネルひとりがブーイングをしているのをにらみながら、
「海と空の違いはあるけど、わたしは船乗り学校で学んできたので、この船では航海士の補佐役としても仕事をするぞ」
「カケローニ先生、ちょっと威張っている?」
コロンがチュチュにささやきました。
「海と空の違いって・・・、ずいぶん開きがない?」
「なんか強引な設定だよな、これ」
トビーとハーネルもぼそぼそ言っています。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
「やあ諸君、オデッセイにようこそ。
いまからこの空飛ぶ船の乗組員を紹介しよう。
わたしは“おひろめ式”で諸君と会っているので省略するとして・・・。
われらがオデッセイのケミストン機関長を」
と言いながらピット船長は部屋の真ん中にある“まわり階段”の方を見ました。
こどもたちもそちらを見ると、優雅な足どりで、ベニシカの女の人が階段をおりてくるところでした。
「機関長って言うから男の人だとばっかり思っていたわ」
「すてきなドレスよね」
コロンとチュチュはちょっと誇らしい気分になりました。
「彼女の専門は生物と化学だけど、実はオデッセイに限らず飛行船の動力に関する“重要な”役割と関係があってこの任務をひきうけてもらったんだよ」
「動力に関する重要な役割ってどんなことですか?」
好奇心いっぱいのトビーが質問しました。
「詳しいことはあとで話すわ、みんなに」
機関長はほほえみながら答えました。
「次に一等航海士を紹介したいが、あいにくいまは操舵室で仕事中なので後ほど紹介しよう。
なにしろいまは、この船を赤道方面に向かうための風に乗せなければならんのでね。
手が離せないんだ」
「次は副航海士だが、みんなのよく知っている人だよ」
と船長はキャビンの後ろ、いちばん奥を指さしましたが、そこにはヒーゲル先生とカケローニ先生しかいません。
「ヒーゲル先生はお医者さんだからそれはありえないわね」
チュチュがコロンに言いました。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
8月17日
8月18日
8月25日
9月6日
10月8日
10月8日
プランターに分家したアシカの方はベランダで成長を続け、プランターの中では収まりきらず、ベランダを占拠しつつあります。
太陽の恵みのおかげで葉もかなり大きくなっています。9月27日
室内組みには見られなかった、虫食いの葉も見られます。
プランターの周りには大量の虫の糞が落ちているので油断がなりません。
心置きなく成長の方にエネルギーを使っているためか、葉の根元に蜜は出ていないように見受けられます。9月27日
葉の色も外育ちらしく野手豊かな風合いで頼もしく見えますが、土の中に、果たしてイモは育ってるのかどうか・・・・・いまのところ不明です。
土への植え付けが2ヶ月近く遅れてしまったため、なんとなく期待薄の模様・・・。
まったくの余談ですが、マルチタレントのいとうせいこう氏が先日NHKラジオの番組で、自らを「ベランダー」と呼び、ベランダで小さな植物を育てるという話をしていました。
その中で観葉ではなく食用系のモノが面白いと言っていたのが興味深かったです。(ミム)
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
創作童話を連載していた関係で、イモの観察日記をしばらく掲載できずになっていました。
「冒険教室・第1章」が一段落しましたので「第2章」連載の前にはさむことにしました。
10月11日(月)
室内で観察を続けているサツマイモの、葉や茎が時々濡れているで、毎日の水遣りのときに水がかかったのかと思っていました。
触ると、水にしてはべとつくのでよく見てみたら、茎と葉の付け根の辺りから水滴がにじみ出ていました。
毎日けっこうな量が出ているので意を決し、恐る恐るなめてみました。
甘い!!
ハチミツのように甘く、後味がさわやかでいやみな(って、どんな・・・)甘さがありません。
本当に驚きました。
以来、疲れたときなどに指先にとってぺろぺろやっています。
癖になりそうです。
10月11日(月)
写真は見附島ですが、イモの部分は以前のような張りがなく、まるでミイラのようです。
肥料をやるわけでもなく、水のみなので自分の栄養を使い切ったという感じで、ちょっと痛々しい風体です。
盆栽のような姿を保っていますが、さすがに葉の色も全体的に黄ばんできて、そろそろ寿命かもしれません。
写真はありませんがアシカの方は、もう新しい葉を芽吹かせる力もなく、ただ黄ばんだ葉が日を追って枯れおちてゆくばかりです。
春に始めたイモ盆栽に、秋の訪れです。(ミム)
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント