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2010年10月28日 (木)

31-船内見学ツアー。

「では、それぞれ手荷物を自分たちの部屋に置いたら、部屋の前の通路に集合だ。
われわれの部屋は2階部にあるので、その階段をあがって行動開始!」
カケローニ先生はてきぱきと号令をかけます。

「航海士はまだ奮闘中なので、先に動力室を案内しよう」
操舵室からもどった船長が言いました。
動力に関する重要な役割について質問したトビーはとても嬉しそうです。
動力室はもう一つ上の階、3階部にあるので、船長の誘導で階段を上がりました。

「このとびらの向こうが動力室だ。
この飛行船の心臓部であると同時に、頭脳とも呼べる大変重要な役割をになっている。
これから先はケミストン機関長におまかせしよう。
わたしは操舵室のようすを見てくるので、あとは機関長の指示にしたがうように」
そう言い残し、船長はさらに上への階段を上がっていきました。

「このとびらを開けるとまず小さな部屋があってそこにもう一つとびらがあるの。
つまり二重とびらってことね」

「とても厳重なんですね」
とコロンが言いましたが、ほかのみんなもそう感じています。
「ナンか秘密の部屋って感じだよな」
「ええ、大変な“秘密”よ。
でも二重とびらにしているのはほかの理由からよ」
こどもたちの好奇心はますます高まります。

「入る前にみんなこれをつけにゃならんぞ」
みんなが振り向くとヒーゲル先生が、いつの間にか手に何やらマスクのようなものをたくさんかかえて立っていました。

31 「使い方はこうじゃ」
そう言ってマスクのようなものを一つ手に取り、鼻や口をおおいました。
「簡単じゃろ」
声がこもって聞こえます。
「何ですかそれは?」
「どうしてそんなものをつけるの?」

「これは一種の呼吸器じゃな。
酸素マスク、とも言うがな。
理由は動力室の中で説明するが、まずはみんなサイズの合うものを選んでつけることじゃ」
トビーやハーネルは嬉しそうにつけ始めましたが、コロンやチュチュは好奇心を通りこして、なんだか怖くなってきました。

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